東大阪・奈良で工務店による古民家再生・リノベーション、注文住宅の専門店

メルマガ登録で施工例PDF差し上げます!

古民家購入!不動産の売り物件をさがす方法

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
詳しいプロフィールはこちら

古民家購入の前に。古民家って、なんですか?

ここ数年、古民家再生リノベーションが人気になっています。YouTubeで「古民家再生リノベ」のDIYを行っている方や、古民家再生カフェなど、テレビ番組もその人気を後押ししているように思います。

 

当社は古民家再生を2001年から手がけています。インターネット経由でのお問い合わせは、以前はすでに古民家にお住まいの方が再生リノベーションを検討されるケースがほとんどでした。しかし、昨今の人気の影響もあり、現在では古民家に住んでいないものの、古民家に住みたいという方からの工事のご相談が増えています。

 

ところで、古民家とはいったい何なのでしょうか。皆さんのイメージとしては、石場建てといわれる礎石の上に建てられ、茅葺きまたは瓦屋根の家を思い浮かべるかもしれません。実は、古民家には厳密な定義がありません。「なんとなく古民家」と呼ばれているというのが実情です。古民家が多く登録されている国の登録有形文化財制度では、登録対象となる古民家の基準として「建てられてから50年以上経過していること」が挙げられています。

 

また、古民家といえば、現在の新築住宅のように工業化された作り方ではなく、昔ながらの伝統工法で建てられた住宅を指すことが一般的です。

 

実は大阪が一番、古民家がある

当社がある大阪府は、統計的に見ると日本で最も古民家が多く存在している都道府県と言われています。少し古いデータですが、平成25年の住宅・土地統計調査によれば、大阪府には458万戸の住宅があり、そのうち40パーセントにあたる183万戸が木造住宅でした。また、築50年以上の住宅は全体の4.1パーセントというデータがあり、これを木造住宅183万戸に当てはめると、約73,000棟の木造古民家が存在していたと推定されます。

 

大阪市内では、戦時中の空襲により町家を中心とした多くの古民家が焼失しましたが、郊外に出ると農家型古民家が多く残っています。特に隣県との県境に近い山間部では、まだ古民家が見られる地域も多く、実際に当社のお客様の多くも山際にある古民家にお住まいの方です。

 

それにも関わらず、「なかなか古民家が見つからない」という声を多く耳にします。その理由は何なのでしょうか?まず、皆さんがどのような条件の古民家を探しているのか、当社にご相談いただく際によく伺う内容を基に考えてみたいと思います。

 

どんな条件の古民家を購入したいと思っていますか

当社のある大阪近郊では、古民家を探している方の多くが大阪市内にお勤めの方です。そのため、大阪市内まで電車で1時間程度でアクセスできる場所に古民家がないかを探されるケースが多いです。

 

次に重視されるのは価格です。購入後には、古民家を大規模に改装するリノベーション費用や、水回りの入れ替え、傷んだ壁や床の修繕など、ある程度のリフォーム費用が必要になります。そのため、購入費用をできるだけ抑えたいと考える方がほとんどです。

「古い家がだから、そんなに人気ないだろうから、安くてすぐ見つかるのでは!」と期待されている方が多いような気がしますが、実はそんなことはありません。

 

 

なぜ、古民家売買情報が少ないのか

上記した条件に合う古民家は、なかなか見つけることができません。インターネットの不動産サイトをこまめにチェックしても、それらしい物件がほとんど掲載されていないのが現状です。(もちろん、運が良ければ見つかることもありますが……。)

 

では、なぜ古民家は見つかりにくいのでしょうか?

 

まず第一に、古民家そのものの数が減少しています。2013年には120万戸あった古民家が、2018年には100万戸となり、わずか5年で20%も減少しました。それ以降も減少は続いていると考えられます。特に都市部やその近郊では、土地としての利用価値が高いため、建物を解体して更地として売買されることが多いのです。

 

次に、空き家であっても売りに出されないケースが多いことも理由の一つです。郊外の旧村近辺を車で走ると、空き家らしき古民家を見かけることがありますが、こうした物件がインターネットに情報として出てくることは少ないのが実情です。

 

私がお客さんに同行してなんどかお会いしたことある大阪近郊の個人で地元密着でされている不動産業者によると、大阪に近い地域では「いつでも売れる」という心理から、空き家であっても所有し続けるケースが多いそうです。また、昔ながらの地域社会では、売却によって「お金に困っている」と思われたくないとか、売却後に買い手が地域のルールを守らない人だったら困る、といった理由で売りに出さない方もいらっしゃいます。

 

さらに、先祖代々受け継がれてきた土地や家を自分の代で手放してしまうことに抵抗を感じる方も少なくありません。このような心理的な要因も、古民家が市場に出回らない理由の一つと言えるでしょう。

 

 

古民家の販売物件を探すには地道な努力が必要

不動産ウェブサイトをこまめに覗いて、古民家を探す

古民家の減少と、都市近郊ではもう住まない古民家でも売却しない選択をされる方も多いため、みなさんが馴染みのあるインターネットの有名な不動産ポータルサイトに古民家が掲載される数は少ないです。しかし、全くないというわけではありません。ただし、条件の良い物件はすぐに売れてしまいます。いち早く内見して諸条件を確認し、買付けを行わなければなりません。

 

できるだけこまめに不動産情報サイトを確認するようにしてください。不動産屋さんが情報をアップするのは不定期ですので、いつ頃見たらいいのかというおすすめの日にちや曜日、時間はありません。

 

また、不動産屋さんがすべての不動産ポータルサイトを利用しているわけでもありません。そのため、有名不動産サイトをひとつだけではなく、3つから4つをこまめに見る必要があります。

 

さらに、集客力のある大手不動産販売業者さんの企業サイトには、不動産ポータルサイトに載せなくても販売できそうな物件が掲載されています。そちらもこまめにチェックする必要があります。

 

また、古民家専門の不動産販売をされている業者さんのサイトもあります。こちらもチェックしてみてください。購入に直接関係はありませんが、購入後のリノベ工事などをその不動産屋さんで行わなければならないという縛りがある場合があるのでご注意ください。

 

 

住みたい場所の地元の不動産屋さんに相談

当社のお客様には、インターネットに情報が出ていない古民家を購入された方もいらっしゃるので、そのような方法も検討する必要があるかもしれません。

 

古民家は年配の方が所有されていることが多く、地域コミュニティ内の不動産屋さんに売却などの相談をしているケースがままあります。また、地元に根付いた不動産屋さんは地元のネットワークを活用して不動産情報を仕入れており、良物件の場合にはインターネットに情報を掲載せず、自分たちのネットワーク内で売買を完結させることを好むこともあります。

 

そのため、実際にご希望エリアの現地の不動産屋さんに相談してみるのも一つの手です。ただし、一度訪問して「いい物件があったら連絡をください」という感じで別れるだけでは、連絡が来る可能性は低いです。

 

不動産屋さんは「買うかどうかわからない人」よりも、買ってくれる可能性が高いと判断できる人や、確実に売れるであろう土地(古民家に限りません)の仕事を優先します。一度だけ会った人よりも、馴染みのある知り合いや、何度も「土地出てこないですかね?」と相談に通うお客さんのほうが優先される傾向にあります。

 

例えると、非常に条件の良い物件が出た場合、そのときに真っ先に思い出してもらえるかどうかが重要です。これは、不動産屋さんとの関係構築が必要不可欠であることを意味します。「ぜひこの地域に住みたい」「あなたの仲介で土地を購入したい」という思いをしっかりと伝え、関係を築かない限り、土地情報の連絡は期待できないでしょう。

 

また、不動産ポータルサイトや地元の不動産屋さん以外の選択肢として、空き家バンクがあります。これは地方自治体が地域の空き家対策や移住者の受け入れの一環として運営しているものがほとんどです。地域によって情報量の多さや質には極端な差がありますが、地方自治体が行っている空き家バンクの活用も視野に入れてみてください。

 

 

まとめ

今回は、古民家購入においてまずしなければいけないことをまとめてみました。

1.古民家が減少している現実を知る

2.物件探しには地道な努力が必要

上記の方法以外にも、知人による紹介などが、地域コミュニティを重んじる「ムラ社会」にある古民家の場合、案外一番の近道かもしれません。不動産探しでは、買いたいと思える物件がなかなか見つからないことが多いですが、探さなければ絶対に見つからないものです。諦めずにコツコツと情報収集を続けてください。

 

 

 

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
詳しいプロフィールはこちら